膵癌を100%早期発見できる方法はありません。早期発見できるケースというのは、耐糖能(糖尿病)が急に悪くなって精査で見つかったり、検診や他の疾患のフォロー中に超音波検査で偶然主膵管の拡張から膵癌の存在が疑われたり、あるいは他の目的で撮影されたCTやMRIで偶然膵臓に異常が疑われたりというパターンが多く、一般的な人間ドックや検診で早期膵癌を見つけることは困難です。
Stage I、できればStage 0での発見ができれば膵癌も治癒に導ける可能性は高いため、そうした段階で発見するにはどうすればよいかということを我々も日々考えていますが、現時点において残念ながら確立したスクリーニングの方法は存在せず、膵癌を早期発見できるかどうかは「運」というのが実情です。