肝臓を切除する手術(肝臓のがん、胆道のがん)の場合は、なるべく肝臓をよい条件にもっていくことが術後肝不全等のリスクの低減につながりますので飲酒はやめてもらっています。飲酒は術後肝臓の機能が十分回復したところで許可しています。
 喫煙を行っている患者さんに関しては、術前最低1週間は禁煙してもらっています。手術は全身麻酔ですので、術中は呼吸を止め、人工呼吸器で換気を行うことになります。術後は気道内の異物を排泄する繊毛の動きが一時的に悪くなりますので、喫煙をしている方の場合、痰がたまりやすく術後肺炎を起こすリスクが高くなります。また喫煙は末梢の血流を悪くしますので創の治りが悪くなります。肝胆膵外科手術は大手術ですので、術前1週間は禁煙を指示します。守らなかった場合はご自身でリスクをとってもらうことになります。

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