何か夢のあることをやっていたいと常に思う。
私にとって生産性のない毎日の繰り返しというのは最も耐え難い環境だ。
そろそろ新しい話をしないと飽きてきてしまったので、ここ1か月は気分転換にいくつか論文を書いてみたり、直近1000例の肝切除の成績を色々な角度から眺めて過ごしている。
秋に一本、自分の10年を振り返ったPersonal Seriesの論文を出すつもりだ。
最近はいわゆる典型的な肝切除は教育もかねて下に執刀してもらうことにしているので、自分が執刀するのは技術的に困難なケースばかりになっているが、最近取り組んでいる超高難度低侵襲再肝切除の試みは、その臨床的妥当性、安全性、根治性の点で非常に素晴らしい結果が出ているので、また新しいことを仕掛けていこうと思っている。
神の手などいないと、一般向けの話では色々なところで話しているが、
自分達の現在の臨床のクオリティは間違いなく世界一であると、このデータを見返して本気で思う。
これをどう世界に還元するか。それが私の大切な仕事である。
最近は国内でも英語の講演ばかり増えてしまってどうしたものかと思っているが、後半戦はアジア各国での講演が控えているので、来年に向けた新たな種を撒いてこれるよう、本気で行かなくてはいけない。